オーディオテクニカがオンカメラショットガンマイク「ATV-SG1」「ATV-SG1LE」を発表!プロからクリエイターまで対応する新境地

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音響機器の老舗オーディオテクニカが、約10年ぶりにオンカメラショットガンマイク市場に満を持して再参入しました。今回発表されたのは、プロフェッショナル向けのフラッグシップモデル「ATV-SG1」と、コンテンツクリエイターやYouTuberをターゲットにしたシンプルモデル「ATV-SG1LE」の2機種です。長年にわたり培ってきた放送音響分野での確かな技術と経験を活かし、競争が激化するこの市場にどのような新たな価値をもたらすのか、その詳細とユーザーへの影響を深掘りします。

オーディオテクニカ、待望のオンカメラマイク新シリーズ「ATV-SG1/SG1LE」を発表

オーディオテクニカは、60年以上にわたる音響技術の歴史を持ち、特に放送業界ではその信頼性と音質で高い評価を確立してきました。その同社が、この度「ATV-SG1」と「ATV-SG1LE」という2つの新しいオンカメラショットガンマイクを投入し、映像制作の現場に新たな選択肢を提供します。近年、ミラーレスカメラやデジタル一眼レフカメラでの動画撮影が一般化し、RØDEのVideoMic GO IIやJOBY Wavo PROなど、多種多様なオンカメラマイクが市場に溢れています。このような状況下で、オーディオテクニカが約10年ぶりにこの分野に再参入することは、その製品に対する自信と、市場のニーズを深く分析した結果と言えるでしょう。

両モデルに共通するのは、オーディオテクニカの放送分野における伝統を受け継ぐ高い基本性能です。どちらも同じ100mmの音響チューブと新設計の14mm大口径ダイアフラムを採用しており、これにより高い感度と低ノイズを実現し、自然でクリアな音声収録を可能にしています。また、カメラの動きによるハンドリングノイズを低減する内蔵ショックマウントや、スマートフォンなどの電子機器からの干渉を除去する特許取得済みのRFノイズ耐性技術も共通して搭載されており、安定した音質を提供します。

オーディオテクニカ ATV-SG1

プロフェッショナル向けフラッグシップ「ATV-SG1」の多機能性

「ATV-SG1」は、音声の信頼性が極めて重要となるプロフェッショナルな撮影現場向けに設計されたフラッグシップモデルです。このモデルは日本製であり、その品質と信頼性に対する期待は一層高まります。

デュアルチャンネル対応とラベリアマイク連携でワークフローを革新

ATV-SG1の最大の特徴は、その卓越したデュアルチャンネル機能にあります。ユーザーはステレオ出力を3通りの方法で設定でき、これにより様々な撮影状況に柔軟に対応できます。

  • デュアルモノ録音: 左右チャンネルを複製し、シンプルなデュアルモノ音声として収録します。
  • セーフティトラック録音: 左チャンネルをメイントラックとし、右チャンネルに-6dBのセーフティバックアップトラックを録音します。これにより、予期せぬ大音量による音割れのリスクを軽減し、編集時の安全性を高めます。
  • ショットガンマイク+ラベリアマイク連携: 左チャンネルをショットガンマイクによるメイントラックとし、右チャンネルにワイヤレスラベリアマイクの信号を併記します。これは特に画期的な機能で、外部入力ジャックとアクセサリーシューにより、ワイヤレスラベリア受信機をマイクに直接取り付けることが可能です。これにより、両方の音源を単一のステレオカメラ入力に送ることができ、一人でイベントやインタビューを担当する際や、2台目のオーディオ機器を用意できない状況で、ワークフローを大幅に簡素化し、効率を向上させます。被写体の声と周囲の環境音を同時に、かつ独立して収録できるため、編集の自由度も格段に上がります。

高度なオーディオコントロールと長時間のバッテリー駆動

ATV-SG1には、撮影現場での細やかな音質調整を可能にする機能が多数搭載されています。風切り音、交通騒音、空調のノイズなどを効果的に低減するローカットフィルターは、クリアな音声収録に不可欠です。また、本体背面に備えられた無段階ゲインノブにより、その場でレベル調整が可能。独立した音量調節機能付きヘッドホンジャックは、外部ミキサーなしでリアルタイムのオーディオモニタリングを可能にし、収録中の音質を確実にチェックできます。

電源は内蔵のUSB充電式バッテリーで、最大24時間の駆動時間を実現。一日中の撮影でもバッテリー切れの心配が少なく、プロの現場での信頼性を高めています。

取り付けの柔軟性で撮影の自由度を向上

ATV-SG1とATV-SG1LEの両モデルは、12面構造のシューマウントプレートを採用しており、マイクを30度刻みで回転させることができます。これにより、カメラの位置を変えずに軸外の音源を収録するといった、クリエイティブなマイク配置が可能になります。さらにATV-SG1では、スライド式レールシステムにより、マウント上でマイクを前後に移動させることも可能です。これは、マイク本体がカメラのフレームに映り込むのを防いだり、混雑したホットシュー上で他のアクセサリーを取り付けるスペースを確保したりする上で非常に実用的な設計上の工夫であり、Atomos StudioSonicなどの競合製品でも見られる利便性の高い機能です。

オーディオテクニカ ATV-SG1の取り付けの柔軟性

シンプル操作で高音質を実現「ATV-SG1LE」

一方、「ATV-SG1LE」は、コンテンツクリエイター、YouTuber、そして多チャンネル設定メニューを操作することなく、手軽に信頼性の高いオンカメラオーディオを求めるすべてのユーザー向けに設計されています。

プラグアンドプレイの簡便さとカメラ給電のメリット

ATV-SG1LEは、TRS-TRSケーブルでカメラに接続するだけで使用できるプラグアンドプレイ設計が魅力です。カメラのプラグイン電源から直接給電されるため、バッテリーや充電の心配が一切不要。これにより、撮影前の準備時間を短縮し、突発的な撮影機会にも即座に対応できます。オーディオテクニカは、特許取得済みのプラグイン電源回路により、パッシブ電源構成でありながら広ダイナミックレンジと高い最大SPL(最大音圧レベル)を維持できると謳っています。これは、利便性を優先して性能を犠牲にしがちな低価格帯のマイクとは一線を画す点で、手軽さだけでなく音質にも妥協しない姿勢が伺えます。

コンパクトなデザインと共通の高品質設計

ATV-SG1LEは、ATV-SG1と同じ100mmの音響チューブと14mmのダイアフラムを採用しており、RFノイズ耐性技術や一体型ショックマウントも共通しています。これにより、上位モデルに匹敵するクリアな音質とノイズ耐性を実現しています。130×35mmというコンパクトなサイズは、小型のミラーレスカメラやDSLRのセットアップにも最適で、カメラのバランスを崩すことなく、機動性を損ないません。屋外での使用を想定し、ウィンドスクリーンも付属しています。

ATV-SG1LEが備えていないのは、上位モデルであるATV-SG1のセーフティトラック録音機能、外部ラベリア入力、ゲインノブ、ヘッドフォンモニタリング、および充電式バッテリーといった、よりプロフェッショナルな現場で求められる高度な機能です。しかし、シンプルなワンオペレーションでの動画撮影やVlog制作であれば、これらの機能がないことはむしろ操作の簡便さにつながり、ユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。

オーディオテクニカ ATV-SG1LE

ユーザーはどちらを選ぶべきか? 撮影スタイル別推奨モデル

オーディオテクニカの新しいオンカメラショットガンマイクは、それぞれ異なるユーザー層と撮影ニーズに対応しています。どちらのモデルを選ぶべきか、具体的な撮影スタイルを想定して考察します。

ATV-SG1がおすすめのユーザー

  • プロフェッショナルな映像制作者: 映画、ドキュメンタリー、企業VPなど、高い音質と信頼性が求められる現場。
  • インタビューやイベントのワンオペ撮影者: ラベリアマイクとの連携機能により、被写体の声をクリアに捉えつつ、周囲の環境音も同時に収録したい場合。
  • 複雑な音響環境での撮影: セーフティトラック機能で音割れのリスクを回避し、ローカットフィルターで不要なノイズを除去したい場合。
  • リアルタイムでの厳密なモニタリングが必要な場合: ヘッドホンジャックによる直接モニタリングで、収録中の音質を常に確認したい場合。
  • 長時間の撮影が多いユーザー: 24時間駆動のバッテリーで、バッテリー切れの心配なく集中したい場合。

ATV-SG1LEがおすすめのユーザー

  • VloggerやYouTuber: 手軽に高音質な音声を収録したいが、複雑な設定は避けたい場合。
  • コンテンツクリエイター: ミラーレスカメラやDSLRでの日常的な撮影で、カメラの機動性を損なわずに音質を向上させたい場合。
  • シンプルなプラグアンドプレイを求めるユーザー: バッテリー管理の手間を省き、カメラに接続するだけで即座に撮影を開始したい場合。
  • 予算を抑えつつ、信頼できるブランドの音質を求める場合: オーディオテクニカの技術をより手頃な価格で体験したい場合。

このように、ATV-SG1は多機能性とプロフェッショナルな要求に応える柔軟性を、ATV-SG1LEは手軽さと高品質な基本性能を追求しています。自身の撮影スタイルや予算、求める機能に応じて最適なモデルを選ぶことが重要です。

価格と発売時期

両マイクは現在発売中です。ATV-SG1は32,670円、ATV-SG1LEは16,940円で提供されます。それぞれ防風カバーが付属し、ATV-SG1には接続用のTRSケーブルも同梱されています。

まとめ:オンカメラマイク市場に新たな選択肢

オーディオテクニカが約10年ぶりに投入したオンカメラショットガンマイク「ATV-SG1」と「ATV-SG1LE」は、長年の音響技術の粋を集めた意欲作です。ATV-SG1は、デュアルチャンネル録音、ラベリアマイク連携、豊富なコントロール機能により、プロの映像制作者やワンオペレーションでの複雑な撮影に対応する強力なツールとなるでしょう。一方、ATV-SG1LEは、プラグアンドプレイの簡便さとカメラ給電という手軽さを持ちながら、オーディオテクニカならではの高品質な音声をコンテンツクリエイターやVloggerに提供します。

この新シリーズの登場は、競争の激しいオンカメラマイク市場に新たな風を吹き込み、ユーザーにとってより多様な選択肢をもたらします。オーディオテクニカの確かな技術が、今後の映像制作の現場でどのように活用され、どのようなクリエイティブな表現を可能にするのか、その動向に注目が集まります。

情報元:CineD

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