NEC AI活用ゲートウェイ「cotomi Gateway」発表:社外秘保護とコスト削減を両立

NEC AI活用ゲートウェイ「cotomi Gateway」発表:社外秘保護とコスト削減を両立

この記事のポイント

  • NECが企業向けAI活用ゲートウェイ「cotomi Gateway」を2026年11月から提供開始。
  • 機密情報を自動でマスキングし、外部AIへの安全な問い合わせを可能にする。
  • タスクに応じたAIモデルの自動選択とプロンプト最適化で、AI利用コストを大幅に削減。

NECは、企業が外部AIを安全かつ効率的に活用するための新たなソリューション「cotomi Gateway」を2026年11月より提供開始すると発表しました。このゲートウェイは、社外秘などの機密情報を自動で検出しマスキングする機能と、タスクの難易度に応じて最適なAIモデルを自動で選択する機能を備え、セキュリティとコスト効率の両面から企業のAI活用を強力に支援します。

NEC「cotomi Gateway」とは?企業AI活用の新常識

NECが提供する「cotomi Gateway」は、企業内のAI利用を一元管理し、セキュリティとコスト最適化を実現するゲートウェイサービスです。既存のシステムやアプリケーションとAPIで連携し、社員やシステムからのAIへの問い合わせをすべてこのゲートウェイ経由で処理します。ソフトウェア版は月額100万円(税別)から提供され、今後はSaaS形式での提供も予定されています。

このゲートウェイの主な目的は、企業が生成AIなどの外部AIモデルを利用する際に直面する「機密情報漏洩のリスク」と「AI利用コストの増大」という二つの大きな課題を解決することにあります。

機密情報を守る「マスキング機能」の仕組み

「cotomi Gateway」の核となる機能の一つが、機密情報の自動マスキングです。AIへの問い合わせがゲートウェイに到達すると、その内容を分析し、社外秘情報や個人情報などの機密情報を自動的に検出します。検出された機密情報は伏せ字(マスキング)処理が施された上で、外部のAIモデルへ送信されます。

これにより、企業は情報漏洩のリスクを最小限に抑えながら、高性能な外部AIモデルの恩恵を受けることが可能になります。また、マスキングによって処理が困難になる業務については、外部に情報を出さずに社内(オンプレミス)で稼働するAIモデルで処理する仕組みも備わっており、柔軟な運用が実現されます。

AI利用料を大幅削減する二段構えの最適化

AIの利用コストは、特に大規模な企業での導入において大きな懸念事項となります。「cotomi Gateway」は、このコストを削減するために二段階のアプローチを採用しています。

まず、問い合わせの機密性、タスクの難易度、求められる回答の質、そしてコストを総合的に評価し、最適なAIモデルを自動で選択します。例えば、簡単な質問に対しては高性能で高価なモデルではなく、より安価で適切なモデルを使用することで、無駄な費用発生を抑制します。

次に、AIに送るプロンプト(指示文)から冗長な部分や不要な情報を削り、トークン(AIの利用量の単位)の消費量を削減します。この最適化には、軽量な回帰モデルや統計モデルが用いられ、プロンプトの内容だけでなく、過去の利用履歴、会話の流れ、キャッシュの状況なども考慮されるとのことです。

これらの最適化により、企業はAIの性能を最大限に活用しつつ、運用コストを効果的に管理できるようになります。利用実績やコスト削減効果は、ダッシュボードでリアルタイムに確認することが可能です。本サービスは、NECの「AI Platform Service」の一機能として位置づけられ、コンサルティングやシステム構築を含む「BluStellar Scenario」にも組み込まれて提供されます。

【管理人の視点】日本の企業がAI導入で直面する課題と「cotomi Gateway」の可能性

日本企業における生成AIの導入は急速に進んでいますが、その一方でセキュリティとコストは常に大きな課題として挙げられます。特に、個人情報や企業秘密を扱う業務で外部AIを利用する際には、情報漏洩のリスクが懸念され、導入に踏み切れないケースも少なくありません。

NECの「cotomi Gateway」は、このセキュリティとコストという二つの主要な課題に直接的にアプローチするソリューションとして、日本市場において大きな可能性を秘めています。月額100万円(税別)からの価格設定は、中小企業にとっては高額に感じられるかもしれませんが、機密情報を扱う大企業や金融機関、研究機関などにとっては、情報漏洩リスクを回避しつつAIの恩恵を受けるための妥当な投資となり得るでしょう。

国内のAIソリューション市場では、特定のクラウドベンダーが提供するAIサービスや、各SIerがカスタムで構築するAI導入支援が主流ですが、「cotomi Gateway」のように機密情報マスキングとAIモデルの自動選択・プロンプト最適化を組み合わせたパッケージサービスはまだ珍しい存在です。NECという国内大手ベンダーが提供することで、日本の企業が求める信頼性とサポート体制が期待でき、導入のハードルを下げる効果も考えられます。

このサービスは、特に以下のような企業に導入を検討する価値があると考えられます。

  • 社外秘情報や個人情報を多く扱い、AI活用における情報漏洩リスクを懸念している企業。
  • 複数のAIモデルを使い分けており、その選定やコスト管理が複雑化している企業。
  • AIの利用コストを最適化し、費用対効果を高めたいと考えている企業。
  • 既存システムとの連携をスムーズに行い、AI導入の障壁を低減したい企業。

まとめ

NECが発表した「cotomi Gateway」は、企業が生成AIを安全かつ効率的に活用するための画期的なソリューションです。機密情報の自動マスキング機能により情報漏洩のリスクを低減し、タスクに応じたAIモデルの自動選択とプロンプト最適化によってAI利用コストを削減します。これにより、日本企業がAI導入で直面する主要な課題を解決し、より広範なAI活用を促進する可能性を秘めていると言えるでしょう。

情報元:techno-edge.net

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