VPスタジオ「C∞」に最新LED導入で映像制作の自由度が飛躍的に向上

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この記事のポイント

  • 角川大映スタジオのVPスタジオ「C∞」に、可搬式LEDパネルと昇降式天井LEDパネルが新たに導入されました。
  • これにより、車両撮影における映り込みの表現や、屋外シーンのリアルな環境光再現が可能となり、映像制作の自由度が大幅に向上します。
  • VFXプロデューサーの参画で、背景CG制作を含む総合的な制作サポート体制が強化されました。

株式会社角川大映スタジオは、東京都調布市に位置するバーチャルプロダクションスタジオ「C∞(シー・インフィニティ)」において、最新のLEDディスプレイシステムを導入し、2026年4月より本格的な運用を開始しました。この度の設備強化により、映像制作における表現の幅が広がり、特に車両撮影や環境ライティングのリアリティが飛躍的に向上すると期待されています。

最新LEDディスプレイシステム導入の背景

角川大映スタジオは、2024年4月に6Kサイズのソニー製「Crystal LED VERONA」を中核とするバーチャルプロダクションスタジオ「C∞」を始動させ、リアルな美術セットとバーチャル空間を融合させた高品質な映像制作環境を提供してきました。今回、撮影現場からの多様な要望に応え、より柔軟なカメラワークと、被写体に対する自然な環境光の表現を追求するため、新たなLEDディスプレイシステムの導入に至りました。

新導入されたLEDパネルの機能と特徴

可搬式LEDパネルがもたらす撮影の柔軟性

BOE社製の可搬式LEDパネル(BTJ-XM019A)は、幅3m×高さ4mのコンパクトなサイズでありながら高精細な映像を出力できる点が特徴です。このパネルが2面常設されたことで、メインの大型LEDディスプレイだけではカバーしきれない広範囲な背景の拡張が可能となり、より自由なカメラワークを実現します。また、被写体の側面や正面から任意の映像を映し込むことができるため、特に車両撮影において、周囲の風景が車体にリアルに反射する様子を表現する際に大きな強みを発揮します。

昇降式天井LEDパネルによる圧倒的な環境光の再現

国内でも希少な昇降システムを備えた大型の天井LEDパネル(BOE製:BTJ-XC039A)も新たに常設されました。幅6m×奥行7mの広範囲をカバーし、最大5,400nitsという非常に高い輝度で空や任意の映像を投影することで、スタジオ内の被写体に対して極めてリアルな環境光を再現します。これにより、スタジオ撮影でありながら、屋外シーンにおける太陽光の変化、天候、日差しの差し込みといった自然な光の表情を忠実に再現し、メイン背景と被写体の一体感を格段に向上させることが可能になります。

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BOE 可搬式LEDパネル

VFXプロデューサー参画による制作体制の強化

今回の設備強化と並行して、制作体制も拡充されました。バーチャルプロダクションをVFX(視覚効果)の一部と捉え、新たにVFXプロデューサーが制作チームに加わっています。CM、映画、ドラマ撮影など豊富な経験を持つプロデューサー陣が加わることで、背景CGの制作を含むソフトウェア面からの総合的なサポート体制が整い、より高度な映像表現への対応が可能となります。

「C∞/シー・インフィニティ」スタジオの概要

角川大映スタジオの「C∞」は、2024年4月に「無限の可能性を創造できる最新鋭のバーチャルプロダクションスタジオ」として運用を開始しました。スタジオには約6Kサイズの高彩度ディスプレイであるソニー製「Crystal LED VERONA」が設置されており、こちらもディスプレイ昇降システムを採用しているため、アングルやセットの高さに制限されにくい設計となっています。角川大映スタジオが長年培ってきたリアルな美術セット製作技術と、最先端のバーチャルプロダクション技術を融合させることで、ハイクオリティな映像空間を提供しています。

新導入「LEDディスプレイシステム」仕様一覧

システム項目仕様
可搬式LEDパネルLEDパネルBOE製:BTJ-XM019A(W:3,000mm × H:4,000mm)計2面常設
解像度W1,536 × H2,048 pixel
画素ピッチ1.95mm(高精細仕様)
最大輝度1,500 nits
送出システムIC-VFX:Unreal Engine 4.27 / 5.1 / 5.2 / 5.3 対応
映像ソニーPCL製 ZOET®4 プロセッサー、Brompton 4K Tessera SX40
昇降式天井LEDパネルLEDパネルBOE製:BTJ-XC039A(W:6,000mm × D:7,000mm)常設・昇降システム付
解像度W1,536 × D1,792 pixel
画素ピッチ3.91mm(高輝度環境光仕様)
最大輝度5,400 nits
送出システムIC-VFX:Unreal Engine 4.27 / 5.1 / 5.2 / 5.3 対応
映像ソニーPCL製 ZOET®4 プロセッサー、Brompton 4K Tessera SX40

【管理人の視点】日本の映像制作におけるバーチャルプロダクションの進化

角川大映スタジオの「C∞」における今回のLEDディスプレイシステム導入は、日本の映像業界におけるバーチャルプロダクション技術の進化を象徴するものです。特に、可搬式LEDパネルによる背景拡張と、昇降式天井LEDパネルによる高輝度な環境光再現は、従来のスタジオ撮影では難しかった表現を可能にします。

例えば、自動車のCM撮影では、可搬式パネルで走行シーンの背景を自在に変化させ、車両への映り込みをリアルタイムで調整できるようになります。また、天井LEDパネルによって、時間帯や天候に左右されずに、常に理想的な太陽光や日差しの表現が可能となるため、屋外ロケに匹敵する、あるいはそれ以上のコントロールされた環境で高品質な映像を制作できるでしょう。

VFXプロデューサーの参画は、ハードウェアの進化だけでなく、それを最大限に活用するためのソフトウェアと制作フローの最適化にも注力していることを示しています。これにより、CGと実写の融合がよりシームレスになり、日本の映像クリエイターが国際的な水準の作品を生み出すための強力な基盤が強化されると期待されます。

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BOE 昇降式天井LEDパネル

まとめ

角川大映スタジオのバーチャルプロダクションスタジオ「C∞」への最新LEDディスプレイシステム導入は、映像制作の自由度と品質を大きく引き上げる画期的な一歩です。可搬式LEDと昇降式天井LEDの組み合わせは、特に車両撮影やリアルな環境光の再現において、これまで以上の表現力を提供します。VFXプロデューサーの参画による制作体制の強化と相まって、日本の映像業界におけるバーチャルプロダクション技術のさらなる発展と、それによって生み出される革新的な映像コンテンツに大きな期待が寄せられます。

情報元:PRONEews

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