モニターのティアリングを解決!VSyncより優れたAdaptive Syncの設定方法

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この記事のポイント

  • 画面のティアリングは、モニターとGPUのフレームレートの非同期によって発生する視覚的な不具合です。
  • 従来のVSyncはティアリングを解消するものの、入力遅延やフレームレートの低下によるスタッタリングを引き起こす可能性があります。
  • Adaptive Sync(FreeSync/G-Sync)は、GPUの出力に合わせてモニターのリフレッシュレートを動的に調整し、ティアリングとVSyncの欠点を同時に解消する優れた技術です。

PCでゲームをプレイしたり、ウェブを閲覧したりする際に、画面が水平に分断されて表示される「スクリーンティアリング」は、多くのユーザーが経験する不快な現象です。この問題を解決する一般的な方法としてVSync(垂直同期)が知られていますが、これには入力遅延やカクつきといったデメリットが伴います。しかし、多くのモニターにはVSyncよりも優れたティアリング補正機能「Adaptive Sync」(FreeSyncやG-Syncといった技術の総称)が搭載されており、多くの場合、初期設定ではオフになっています。

モニターのティアリング発生メカニズムとVSyncの限界

スクリーンティアリングは、グラフィック処理を行うGPU(グラフィックボード)が生成するフレームの速度と、モニターが表示するリフレッシュレートが同期していないために発生します。GPUは負荷に応じてフレームを生成する速度が変動する一方、モニターは一定のリフレッシュレートで画像を更新します。この非同期状態により、モニターが新しいフレームと古いフレームを同時に表示しようとすることで、画面上に水平な線としてティアリングが現れるのです。

従来のVSyncは、GPUのフレームレートをモニターのリフレッシュレートに固定することで、このティアリングを解消します。しかし、VSyncを有効にすると、GPUはモニターの更新サイクルが完了するまで次のフレームの描画を待機するため、入力遅延が発生します。特に高速なアクションが求められるゲームでは、このわずかな遅延がプレイ体験を損なう原因となります。さらに、GPUがモニターのリフレッシュレートを維持できない場合、VSyncはフレームレートを強制的に半減させるため、画面が激しくカクつく「スタッタリング」が発生するという大きな問題も抱えています。

Adaptive Sync(FreeSync/G-Sync)がもたらす革新

Adaptive Sync技術は、VSyncの欠点を克服しつつティアリングを完全に排除するために開発されました。この技術は、GPUが生成するフレームレートに合わせてモニターのリフレッシュレートを動的に調整することで、常に同期状態を保ちます。これにより、ティアリングをなくし、入力遅延を最小限に抑え、フレームレートが変動してもスムーズな映像表示を実現します。

NVIDIA G-SyncとAMD FreeSyncの違い

Adaptive Syncには、主にNVIDIAが提供する「G-Sync」とAMDが提供する「FreeSync」の2種類があります。

  • G-Sync:2013年に登場したNVIDIA独自の技術で、対応モニターには専用のハードウェアモジュールが組み込まれています。このモジュールがモニターのリフレッシュレートをGPUのフレームレートに正確に合わせる役割を担います。高い品質と安定性が特徴ですが、専用モジュールが必要なため、対応モニターは比較的高価になる傾向があります。
  • FreeSync:2015年に登場したAMDの技術で、VESA(Video Electronics Standards Association)が策定した「Adaptive Sync」プロトコルを基盤としています。G-Syncとは異なり、専用のハードウェアモジュールを必要とせず、モニターのファームウェアとGPUドライバーによって制御されます。このため、G-Sync対応モニターよりも安価に提供されることが多く、幅広いモニターに採用されています。多くのFreeSyncモニターはNVIDIA製GPUでも動作し、G-SyncモニターもAMD製GPUで動作する場合がありますが、最適なパフォーマンスを得るにはそれぞれのGPUに対応した技術を使用することが推奨されます。

どちらの技術も、DisplayPortまたはHDMI 2.1以降の接続が必要となります。旧式のHDMI規格では60Hzに制限されるため、Adaptive Syncの恩恵を十分に受けることができません。

Adaptive Syncを有効にする設定手順と注意点

Adaptive Syncは非常に有用な機能ですが、多くのモニターでデフォルト設定ではオフになっています。この機能を活用するには、まずお使いのモニターがAdaptive Syncに対応しているかを確認し、設定を有効にする必要があります。

対応状況の確認

一般的に、リフレッシュレートが60Hzを超えるモニターであればAdaptive Syncに対応している可能性が高いです。モニターの製品仕様を確認し、「FreeSync」「G-Sync」「VRR(Variable Refresh Rate)」といった表記があるかを探しましょう。

設定の有効化

  1. モニター側の設定:モニター本体のOSD(On-Screen Display)メニューを開き、「FreeSync」「G-Sync」「VRR」といった項目を探して有効にします。メニューの名称はメーカーによって異なります。
  2. GPUドライバー側の設定:
    • NVIDIA製GPUの場合:NVIDIAコントロールパネルを開き、「ディスプレイ」→「G-Sync、G-Sync Compatibleの設定」へ進みます。「G-Sync、G-Sync Compatibleを有効にする」のチェックボックスをオンにし、フルスクリーンモードとウィンドウモードの両方で有効にするオプションを選択します。G-Syncが正しく動作しているかを確認するためのインジケーター表示機能もあります。
    • AMD製GPUの場合:AMD Software: Adrenalin Editionを開き、「ディスプレイ」→「AMD FreeSync Premium」または「AMD FreeSync」の項目をオンにします。

その他の考慮事項

  • 最高リフレッシュレートでの動作:Adaptive Syncが正しく機能するためには、モニターがサポートする最高のリフレッシュレートで動作していることを確認してください。
  • フレームレート制限:GPUがモニターのリフレッシュレートを超えるフレームを生成しないよう、ゲーム内設定やGPUドライバーでフレームレートをモニターのリフレッシュレートよりわずかに低い値に制限することをおすすめします。これにより、Adaptive Syncの動作がより安定します。

【管理人の視点】日本のユーザーにとってのAdaptive Sync

日本のPCユーザー、特にゲーマーにとって、Adaptive Syncはゲーミング体験を劇的に向上させる重要な機能です。近年、国内市場でもFreeSyncやG-Sync Compatibleに対応したゲーミングモニターが多数販売されており、以前よりも手頃な価格で高性能な製品を入手できるようになりました。

高リフレッシュレートモニターとAdaptive Syncの組み合わせは、eスポーツのような競技性の高いゲームにおいて、敵の動きをより滑らかに捉え、反応速度を高める上で非常に有利に働きます。また、シングルプレイの美麗なグラフィックゲームにおいても、ティアリングやスタッタリングに邪魔されることなく、没入感を深めることができます。

モニター選びの際には、単にリフレッシュレートの数値だけでなく、FreeSyncやG-Sync Compatibleへの対応状況も確認することが重要です。特にNVIDIA製GPUを使用している場合でも、G-Sync Compatible認定のFreeSyncモニターであれば、G-Syncに準ずる快適な体験が得られるため、選択肢が大きく広がります。設定は少し手間がかかるかもしれませんが、一度設定してしまえば、ゲームや普段使いのPC操作が格段に快適になるため、ぜひ有効化を検討してみてください。

こんな人におすすめ

  • PCゲームで画面のティアリングやカクつきに悩んでいる人
  • VSyncによる入力遅延を避けつつ、滑らかな映像でゲームを楽しみたい人
  • 新しいゲーミングモニターの購入を検討しており、最適な機能を知りたい人

まとめ

PCモニターのスクリーンティアリングは、GPUとモニターの同期のずれによって生じる視覚的な不具合であり、従来のVSyncでは入力遅延やスタッタリングという新たな問題を引き起こしていました。しかし、Adaptive Sync(FreeSyncやG-Sync)技術は、GPUのフレームレートに合わせてモニターのリフレッシュレートを動的に調整することで、これらの問題を一挙に解決します。この機能は多くのモニターでデフォルトオフになっているため、ユーザー自身が設定を有効にする必要があります。適切な設定を行うことで、より快適で没入感のあるPC体験を実現できるでしょう。

情報元:makeuseof.com

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