AWSで大規模障害が発生、FortniteやAlexa、ChatGPTなど広範囲に影響。日本国内のユーザーにも余波

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Amazon Web Services (AWS)で現在、大規模な障害が発生しており、Amazon本体、Alexa、Snapchat、Fortnite、ChatGPTなど、多くの主要オンラインサービスが利用できなくなっています。

AWSのステータスチェッカーによると、複数のサービスが運用上の問題により「影響を受けている」と報告されています。Amazonは「US-EAST-1リージョンにおいて、複数のAWSサービスでエラー率の増加とレイテンシ(遅延)を調査している」と発表していますが、障害は世界中の他のリージョンのサービスにも影響を及ぼしている模様です。

日本国内への影響は?

今回の障害は、主に米国バージニア北部に位置する「US-EAST-1」リージョンで発生しています。多くの日本国内向けサービスは、地理的に近い東京リージョン(AP-NORTHEAST-1)などを利用しているため、日本独自のサービスへの広範な直接的障害は限定的であったと見られます。

しかし、障害の影響を受けたChatGPT、Fortnite、Airtable、Canvaといったサービスは、日本国内にも多数のユーザーを抱えています。そのため、これらのグローバルサービスを利用している日本のユーザーからは「アクセスできない」「動作が不安定」「応答が返ってこない」といった問題が報告されました。

Alexaが応答せず、各種グローバルサービスもダウン

障害発生中、SNSなどでは、スマートアシスタントのAlexaがダウンし、クエリへの応答やリクエストの完了ができない状態にあるとの報告が相次ぎました。筆者の環境においても、あらかじめ設定していたアラームなどのルーティンが機能しないことを確認しました。

このAWSの問題は、Perplexity、Airtable、Canva、マクドナルドのアプリ(海外版)など、AWSのクラウドネットワーク上で稼働する他の多くのプラットフォームにも影響を与えたようです。

影響を受けているサービスの1つであるPerplexityのCEO、Aravind Srinivas氏はX(旧Twitter)で「現在Perplexityがダウンしています。根本的な原因はAWSの問題です。我々は解決に向けて取り組んでいます」と述べています。

障害の原因はまだ特定されておらず、通常のサービスがいつ復旧するのかも不明な状況です。

Amazonが調査中、過去にも同リージョンで障害発生

AWSのダッシュボードによると、米国東部時間(ET)の午前3時11分に、US-EAST-1リージョンに影響する問題が最初に報告されました。

Amazonは同日午前3時51分に公開したアップデートで、「我々は問題の緩和と根本原因の究明に積極的に取り組んでいます。45分以内、または追加情報があればそれより早く、最新情報を提供する予定です」と述べています。

AWSのUS-East-1リージョンにおける障害は、2020年、2021年、2023年にも広範囲な混乱を引き起こした経緯があり、その際も多くのウェブサイトやプラットフォームが数時間にわたってオフラインとなりました。今回の障害も、同リージョンが抱える問題の再発である可能性が懸念されます。

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