リコー「GR IV」に待望の派生モデル登場。「モノクローム」と「HDF」の2機種を開発発表

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先月「GR IV」を発表したばかりのリコーが、早くも次なる一手として、2つの魅力的な派生モデルの開発を発表しました。今回ラインナップに加わるのは、シリーズ初となるモノクロ専用機「Ricoh GR IV Monochrome」と、人気のフィルターを搭載した「Ricoh GR IV HDF」です。

これらの新モデルは、先月発売されたオリジナルの「GR IV」をベースとしており、その卓越した携帯性、優れた操作性、そして高性能な18.3mm F2.8レンズ(35mm判換算28mm)を共通の基盤としています。

ハイエンドコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IV HDF」の開発について

ハイエンドコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IV Monochrome」の開発について

フィルターで描写を選ぶ「GR IV HDF」

「GR IV HDF」は、その名の通り「ハイライト拡散フィルター(HDF)」を内蔵したモデルです。これは「GR III HDF」でも採用され、多くの写真愛好家から好評を博した機能です。

オリジナルのGR IVが内蔵するNDフィルターの代わりにHDFを搭載しており、これによりハイライト部を意図的に柔らかく拡散させ、情緒的でソフトな描写を生み出すことが可能になります。センサーはオリジナル機と同じ26MPのAPS-Cセンサー(ベイヤーカラーフィルター搭載)が採用されています。

表現を突き詰める「GR IV Monochrome」

そして、もう一方の「GR IV Monochrome」は、リコーGR史上初となるモノクロ専用機です。

こちらも26MPのAPS-Cセンサーを搭載しつつ、モノクロ専用機としてカラーフィルターを排除しています。これにより、光をより多くセンサーに届けることができ、解像感の向上はもちろん、モノクロ専用設計ならではのメリットとして、カラーセンサー機と比較して約1EV(1絞り分)のノイズ改善(高感度耐性向上)が見込まれます。

リコーによると、このモデルには「白黒写真に特化したイメージコントロールオプション」も搭載されるとのことで、GRの真骨頂であるモノクロ表現がさらに深化することは間違いありません。

発売時期と今後の展開

これらの派生モデルの登場は、リコーが昨年のCP+でモノクロGRの可能性を示唆していたことや、GR IIIでのHDFモデルの実績を踏まえると、GRファンにとってはまさに「待望の」発表と言えるでしょう。

気になる発売時期について、リコーはHDFモデルを「2025年冬以降」、Monochromeモデルを「2026年春」とアナウンスしています。価格はいずれも「未定」です。

なお、40mm換算レンズを搭載した「GR IVx」については、今回の発表には含まれませんでした。GR IVプラットフォームの今後の展開にも引き続き注目が集まります。

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