折りたたみスマートフォンの市場を切り開いてきたサムスンが、その次なる一手として、さらに進化した「3つ折り(Tri-Fold)」デバイスを間もなく発表する可能性が急浮上し、世界中のテクノロジーファンから熱い視線が注がれています。
海外メディア「Korea Times」が業界筋の情報として報じたところによると、この革新的なデバイスは、早ければ今月末にも私たちの目の前に姿を現すかもしれません。
この記事では、現在報じられている情報を基に、サムスンの3つ折りスマホがいつ、どこで発表され、どのようなインパクトを市場に与えるのかを詳しく解説していきます。
発表の舞台は10月末の「APEC首脳会議」か
今回のリークで最も注目すべき点は、その発表の舞台です。情報によると、サムスンの3つ折りスマホは、10月31日から11月1日にかけて韓国の慶州市で開催される「APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議」でお披露目される可能性があるとのことです。
APECは各国の首脳や政府関係者が集う重要な国際会議であり、このような場で新製品が発表されるのは異例です。これは、サムスンがこのデバイスを単なる新製品としてではなく、自社の技術力と革新性を世界に示すための象徴的なマイルストーンと位置づけていることの表れかもしれません。
折りたたみスマホの次なる進化と市場競争
スマートフォンのデザインは、常に進化を続けてきました。そして、現在の折りたたみデバイスにおける次の進化の形が「3つ折り」であると見られています。すでに競合であるHuaweiは「Mate XT Ultimate」を発表しており、サムスンはこの分野で追う立場となります。
サムスンが3つ折りスマホを投入することは、Huaweiへの直接的な対抗策であると同時に、他のスマートフォンメーカーにも多画面デバイス開発を促すきっかけとなるでしょう。より広大なスクリーンを求めるユーザーにとって、この新しいフォームファクタは非常に魅力的な選択肢となります。
気になる価格と発売日、そして日本での展開は?
革新的なデバイスであるだけに、その価格も注目されます。先行するHuawei Mate XTの価格が約2,500ドル(約37万円前後)であることから、サムスンの3つ折りスマホも同等か、それ以上の価格設定になる可能性が高いと予想されます。
また、サムスンは初期の生産台数を限定的にし、市場や消費者の反応を見ながら生産調整を行う戦略を取る可能性も指摘されています。
発売時期については、APECサミットでのお披露目の後、年内にリリースされるのではないかという見方があります。さらに、初期の発売国の一つとしてアメリカ市場が含まれているとの報道もあり、Huawei製品が公式に販売されていない米国では、市場を独占する可能性も秘めています。
Appleの「iPhone Fold」を牽制する一手
サムスンは「Galaxy Z Fold 7」で折りたたみスマホのデザインを一つの完成形に導いたと評価されていますが、満足することなく、ヒンジを一つ追加したさらなる大画面化へと舵を切ろうとしています。
この動きは、来年にも登場が噂されるAppleの折りたたみiPhone、通称「iPhone Fold」を強く意識したものとも考えられます。競合が登場する前に、折りたたみデバイス市場における技術的なハードルをさらに引き上げ、リーダーとしての地位を不動のものにするというサムスンの強い意志が感じられます。
APECサミットの開催まであと数週間。サムスンがどのような未来を見せてくれるのか、公式発表が待たれます。

