伝説のFPS『DOOM』、今度は電子タバコと関数電卓で動く。「とりあえずDOOM」文化の最前線

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「スクリーンとCPUさえあれば、そこにDOOMは移植される」
――ゲームコミュニティで長年続くこの格言を、改めて証明する事例が登場し、海外で話題を呼んでいます。
今回、ハッカーたちの新たな挑戦の舞台となったのは、なんと電子タバコ(Vape)と関数電卓です。

ついに電子タバコも「DOOM専用機」に

電子工作好きのユーザーがターゲットにしたのは、カラーディスプレイとマイクロコントローラーを搭載した電子タバコ「VooPoo Drag X」シリーズです。
本来はバッテリー残量や吸引モードを表示するための画面をハックし、初代『DOOM』の実行に成功。
小さいながらもカラーで表示され、キャラクターが動く様子は、技術力の無駄遣いとも言える驚きをもたらします。

操作性はお世辞にも良いとは言えませんが、「電子タバコでDOOMが動く」という事実そのものが、この挑戦の最大の成果と言えるでしょう。

教育現場の相棒「関数電卓」でも地獄巡り

一方、学生にとっては馴染み深いテキサス・インスツルメンツ社のグラフ関数電卓「TI-84 Plus」シリーズも、以前から『DOOM』移植のターゲットとされてきました。

有志が開発した「zDoom」といった専用プログラムを電卓に転送することで、モノクロの低解像度画面ながら、しっかりとゲームプレイが可能になります。
授業中にこっそり地獄の軍勢と戦う、という非日常的な体験を可能にするこの試みは、ハッカー文化の遊び心と技術的探求心の象徴です。

これらの奇妙な「DOOM専用機」の数々は、1993年に発売されたゲームがいかに効率的に作られ、移植しやすい設計であったかを物語っています。
そして何より、「そこにコンピューターがあるから」という純粋な好奇心と情熱が、今なお世界中のファンを突き動かしていることの証と言えるでしょう。

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