Appleは今月、音楽ストリーミングサービス「Apple Music」への乗り換えを劇的に簡単にする公式「移行ツール」の提供国を、日本を含むほぼ全世界に拡大しました 。
これまで音楽ストリーミングサービスを乗り換える際の最大の障壁となっていた「プレイリストやライブラリの移行」。このツールを使えば、
SpotifyやYouTube Musicなど、現在利用中のサービスから大切な楽曲データを簡単な手順でApple Musicに転送できます 。
Apple Musicの「移行ツール」とは?
この機能は、これまでサードパーティ製のアプリで行う必要があったプレイリストの移行を、
iPhoneやiPadの設定アプリから直接行えるようにしたものです 。
Appleは、定評のある音楽転送サービス「SongShift」と提携し、この機能を公式に統合しました 。
今年5月に一部の国でテストが開始され、8月下旬には米国などにも拡大。
そして今回、ついに日本を含むほとんどの国で利用可能となりました 。
【手順を解説】移行ツールの使い方
移行プロセスは非常にシンプルで、数回タップするだけで完了します。
- iPhoneまたはiPadで「設定」アプリを開きます。
- 下にスクロールし、「ミュージック」を選択します。
- 「ライブラリ」の項目にある「他社サービスからミュージックを転送」をタップします 。
- 移行元の音楽サービス(Spotifyなど)を選択し、画面の指示に従ってサインインします 。
- 転送したいデータ(プレイリスト、曲、アルバム)を選択し、移行を開始します 。
対応している音楽サービスと注意点
この公式ツールは、主要な音楽ストリーミングサービスのほとんどに対応しています。
【対応サービス】
- Spotify
- Amazon Music
- YouTube Music
- Tidal
- Deezer
【移行する上での注意点】
- 転送元データは消えない: 移行プロセスを実行しても、Spotifyなど転送元のプレイリストやライブラリに影響はなく、そのまま残ります。
- 移行できないプレイリスト: ユーザー自身が作成したプレイリストは移行できますが、Spotifyなどが公式に作成した「エディトリアルプレイリスト」(例:「Tokyo Super Hits」など)は転送できません。
- 楽曲がマッチしない場合: Apple Musicのカタログに全く同じ曲が見つからない場合、その曲は「要確認(Needs Review)」として表示され、ユーザーが別のバージョンを選択することができます。
一部のコンテンツは完全には一致しない可能性がある点に注意が必要です 。
まとめ:Apple Musicへの乗り換えのハードルが大きく下がった
この公式ツールの登場により、多くのユーザーが乗り換えをためらう最大の理由であった「プレイリストの再構築」という手間が解消されました。
お気に入りの楽曲データを失うことなく、シームレスにApple Musicの世界へ移行できるようになったことは、既存のSpotifyやYouTube Musicユーザーにとって大きな魅力となるでしょう。
Apple Musicへの乗り換えを検討していた方は、この機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか。

